10/13 21:09 更新
あなたはどっち いきもの

測り方、変える?変えない?

場面と、二人の言い分
  1. インド洋のアルダブラ環礁で、ゾウガメを数え直したら約18万3000頭でした。長いあいだ使われてきた「10万頭」より、ずっと多い数です。ただし研究班は、見落としを計算に入れる新しい数え方に変えたので、本当に増えた分と、やっと数えられるようになった分が混ざっていると説明しています。
  2. 「間違った数字を、ずっと並べる気?」
  3. 「比べられない数字に、意味ある?」

どっちの味方?最初の印象で選んでください。

測り方を直す派 の言い分

毎朝、体重計に乗る前に、置き場所を確かめます。カーペットの上だと軽く出るので、わざわざ台所の床まで運んでから乗ります。会社でも同じで、売り上げの数え方がおかしいと気づいた週に、そのやり方を変えます。前の月と比べられなくなるので、必ず誰かが嫌な顔をします。それでも私は変えます。
実家の台所には、床の傾いたところに古い体重計が置いてありました。母はそれで何年も量って、自分は少しも変わっていない、と言っていました。病院で量ったら、まるで違う数字が出ました。母が嘘をついていたわけではありません。傾いた床の上で、同じ嘘をずっと見ていただけです。二つの数字の違いを見た日から、私は道具のほうを疑うようになりました。
同じやり方を続けたい人を見ると、比べたいのではなくて、怖いのだろうと思います。正しく量ったら、思っていたのと違う自分が出てきます。だから体重計の置き場所を変えないのでしょう。面と向かっては言いませんが、内心そう思っています。

相手へ:ずれた数字を、何年並べたら気が済むんですか。実際に出た声 「出発点であって、終点ではない」

同じやり方を続ける派 の言い分

体重計は、何年も同じものを使っています。朝起きて、トイレに行って、同じ場所に置いた同じ体重計に、同じ姿で乗ります。目盛りが少しずれているのは知っています。それでも替えません。私が知りたいのは、本当の重さではなくて、先週の自分との差だからです。家計簿も、同じ書き方のままにしています。
前に、歩数を数えるアプリを新しいものに入れ替えたことがあります。同じ道を同じ時間かけて歩いたのに、出てくる数字ががらっと変わりました。それまで積み上げてきた記録が、その日から昔話になりました。途中で道具を替えると、良くなったのか悪くなったのかを、自分で確かめられなくなります。私はもう替えません。
正しい数字を欲しがる人は、たぶん一度しか測らない人です。毎日測る人間は、ずれていてもかまいません。同じずれのまま測り続けたいからです。新しい方法で出た立派な数字を見せられても、私は、それで前よりどうなったんですか、としか思いません。口には出しませんけれど。

相手へ:その正しい数字で、去年より良くなったと言えますか。

どちらにも呼ばれない立場 まだ数えられていない側

測り方で言い合えるのは、数えに来てもらえる場所の話です。私のいるところへは、誰も来ません。増えたのか減ったのかも知られないまま、年が過ぎていきます。どちらの数え方でもいいので、一度来てほしいです。

言い分は、世間の声をもとに編集部が脚色したものです。実際の発言と出典は、元ネタの記事にあります。

元ネタを読む →セーシェルのゾウガメ、数え直したら人間より多かった

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