10/13 23:45 更新

柔道の『有効』に疑義

全柔連は4月に「公平性が保てない」と通知

写真はイメージ Photo by ARTO SURAJ on Unsplash

10/13 21:12 / 発信国:日本

世界柔道で疑問が出た「有効」、全柔連は4月に「公平性が保てない」と通知していた

「有効」という点を、国内の大会ではどう扱うのか。全日本柔道連盟(全柔連)は2026年4月21日、主催大会以外での「有効」の扱いについて通知を出していた。審判委員会が運用上の問題点を検証したところ、「本連盟主催大会以外では設備や条件等の様々な要因により公平性が保てない」と判断したという。

世界選手権で男子代表の鈴木桂治監督が「有効」の判定に疑問を示した話は、本誌が10月13日に伝えた。その同じ点は、国内では半年前から、全柔連の主催大会とそれ以外で扱いが分かれている。

大会はアゼルバイジャンのバクーで10月4日から11日まで開かれた。日本は個人戦の14階級で金7個を獲得し、男女混合団体でも優勝した。ただ男子100キロ級の決勝では、新井道大(東海大)の技ありが映像の確認で取り消され、相手の有効に変わり、新井は銀メダルだった。鈴木監督は10月13日、デイリースポーツに「取り入れた有効の範囲が非常に広すぎる」と話した。大会のアンケートで、現場の意見を出していきたいとも言っている。

線引きは、年度が始まったあとに引かれた

全柔連は2026年3月17日、国際柔道連盟(IJF)の試合審判規程の改正を、4月1日以降の主催大会に適用すると決めた。その約1か月後の4月21日、今度は主催大会以外での「有効」の扱いを通知した。公表文には「すでに2026年度の大会および大会準備等が進んでいる中での通知であること、承知しております」とある。年度が始まってからの線引きだった。

では、主催大会以外で「有効」はどうなるのか。通知文によれば、2025年の「有効」の基準を準用するなどの形になる。主催する団体と関係する団体が話し合い、大会ごとに決める。公平性が保てないと判断した理由として挙がったのは、2方向のカメラやスロー再生の設備、それを操る技量、審判の訓練、子どもへの教育と安全だ。

同じ3月17日には、子どもの大会の規程も変わった。「少年大会特別規程」は「少年大会試合審判規程」に名前を変えた。小学生は片膝を着いた形からの投げ技を使えなくなった。どちらも4月1日からだ。

バクーでは点で決まる試合が増えた、と時事通信が10月10日に伝えている。有効になる範囲が実質的に緩み、場外などによる指導も早く入るという。ただ、点に頼らず勝った選手もいた。女子78キロ超級のイ・ヒョンジ(李炫智)は、戦った5試合すべてを一本勝ちで制し、優勝した。朝鮮日報日本語版が10月12日に伝えた。決勝は技ありを2つ重ねた合わせ技一本だった。

ネットの評判

鈴木監督の発言を伝えたデイリースポーツの記事は、Yahoo!ニュースにも配信された。10月13日の時点でコメントは71件。有効の基準があいまいだという声、組んで投げる柔道から離れたという声が目立つ。ただ、これは読者の声で、判定の正しさの根拠にはならない。

全柔連のお知らせ一覧に、大会の総括はまだない。10月13日の時点で、いちばん新しい掲載は10月5日付だった。「有効」は2017年にいったん廃止され、2025年に戻ってきた点だ。戻って1年あまりで、日本ではその扱いが、全柔連の主催大会とそれ以外に分かれた。

出典

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