10/14 18:26 更新

暖房の裏にアルミ箔、
どれだけ節約できるの?

――ある節約記事が、読者に

写真はイメージ Photo by Julia Maior on Unsplash

10/13 21:41 / 発信国:ポーランド

ポーランドの節約術「暖房の裏にアルミ箔」、で、いくら安くなるの?

段ボールをアルミ箔で包んで、暖房器具と壁の間に置く。ポーランドの暮らし系サイト「Dom Wprost」が、10月13日の朝5時25分にこの方法を記事にした。これだけで部屋が暖かくなるという。かかるのは数ズロチ。同じサイトは、10月1日にもほぼ同じ記事を出していた。

なぜ今、アルミ箔なのか

燃料が高いからだ。10月の石炭は、バラ売りで1トン1300〜1550ズロチ。袋入りだと1550〜1700ズロチ、上等なものは2000ズロチを超える。暖房を使い始める時期に、民間の燃料店の値段が目に見えて上がった。

記事の説明は、気持ちいいほど分かりやすい。アルミ箔は「熱放射を最大95%まで反射できる」。光る面を暖房側に、曇った面を壁側に向ける。冷たい壁を温めるのに使われていた熱が減り、その分が部屋に戻る。鏡で熱を跳ね返しているのだろう、と思う。

跳ね返していたわけではなかった

違う。測ってみると、跳ね返しはほとんど効いていなかった。1995年のハリスの実験では、普通のアルミ箔を暖房の裏に置くと、試験室のエネルギー使用量が最大6%減った。暖房の裏の壁を通る熱は、1平方メートルあたり7.1ワットから3.1ワットに下がった。ただし試験室は、1メートル×0.5メートルの暖房器具を置いた小さな部屋だ。イギリスの気候に当てはめると、年60キロワット時ほどの節約という計算になる。

部屋の壁に取り付けられた暖房器具
写真はイメージ Photo by e24 on Unsplash

そして、効いていたのは反射ではなかった。壁へ熱が伝わるのを抑える断熱のほうだ。家の暖房器具は、そこまで熱くない。熱放射の強さは温度で大きく変わるので、ぬるい器具から出る分はもともと少ない。熱の大半は、暖まった空気の流れで部屋に広がっている。

積まれた石炭とスコップ
写真はイメージ 撮影 Zeynel Cebeci/CC BY-SA 4.0(ウィキメディア・コモンズ)

名前は「反射板」なのに、仕事の中身は断熱だった。ハリスの実験では、台所の普通のアルミ箔は、形を付けた専用の反射箔よりわずかに劣るだけだった。ポーランドで売っている暖房裏用のシートは、3ミリ厚で幅0.5メートル×長さ5メートルが20〜30ズロチだ。

で、負担はどれだけ軽くなるのか。kb.plの試算では、断熱の悪い家で暖房費の最大4%。年7000ズロチ払う家なら、280ズロチほどになる。ただし4%は、断熱の悪い家に限った上限だ。1980年代の基準で断熱のいい建物だと、逃げる熱が減るのは1.6%ほど。ほとんど意味がないほど小さくなることもあるという。

1960〜80年代の建物にある暖房のくぼみは、1平方メートルあたり年60〜80ズロチ分の熱が逃げると見られている。kb.plは、箔を貼るより先にこのくぼみを断熱するよう勧めている。

危ないところもある。段ボールは燃えるので、熱い部分に触れさせない。壁にきちんと留めないと、箔と壁の間に水滴がついて、カビが出る。箔が古くなって埃をかぶるほど効き目は落ちるし、薄い箔はすぐ破れる。

ネットの評判

この方法は、TikTokの「the.cosyclub」が紹介したと、ポーランドのwp.plが2024年11月7日に伝えている。その記事では、安全かどうかを心配する声も出たが、意見は「箔は危なくない」という側に傾いていたという。

アルミ箔という古い知恵は、確かに戻ってきた。ただ、箔より効くとされているのは、床板の下に敷く3ミリの発泡ポリエチレンだ。

出典

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