10/14 18:26 更新

それ、お試し価格だから。
正規は、その倍

――技術者が集まる掲示板で、10ドルを安いと書いた人に

写真はイメージ Photo by Sasun Bughdaryan on Unsplash

10/14 11:40 / 発信国:米国 / 記者:工藤

Gemini 4 Argonの「10ドル」は12月1日に倍になる。安いのは今だけだ

Googleの最上位モデル「Gemini 4 Argon」をAPIで使うと、出力100万トークンあたり10ドルかかる。ただし、これは11月30日までの紹介価格だ。12月1日からは20ドルになる。入力も100万トークンあたり2ドルから4ドルへ。同じ使い方を続けるだけで、請求は倍になる。Google自身の開発者向けの説明に、そう書いてある。

Argonが公開されたのは9月30日。売りは、返答の長さだ。1回の返答は6万4000トークンまでだったのが、100万トークンに伸びた。ただし既定の上限は6万5536トークンで、100万トークン出させるには自分で上げる必要がある。

1回の返答で、約1,580円から約3,170円へ

で、いくらなのか。100万トークンを出しきる返答を1回させると、出力だけで10ドル。10月14日の三菱UFJ銀行の公表仲値、1ドル158.46円で約1,580円だ。12月1日からは20ドル、約3,170円になる。

データセンターのサーバー
写真はイメージ Photo by İsmail Enes Ayhan on Unsplash

ここが、ややこしい。出力の料金には、AIが答える前に考えた分の思考トークンも入る。思考の量はlow・medium・highの3段階で、何も指定しなければmedium。Googleの説明にも、Argonは前のモデルより思考に多くのトークンを使うとある。入力も思考も出力も、同じ104万8576トークンの枠を分け合う。

前に送った文章の使い回しは95%引きになる。ただしArgonでは、どこを安くするかを自分で指定するコンテキストキャッシュが使えない。4,096トークン以上のプロンプトで、自動で効くだけだ。

ネットの評判

技術者が集まるHacker Newsでは、Googleの発表ブログへの投稿に1,705点が付き、コメントは1,194件まで伸びた。目立ったのは、単価より使う量を心配する声だ。どうせトークンを20倍使うんだろう、という書き込みも出た。

この倍の話は、別のスレッドで出た。Argonの価格を分析したページへの投稿(113点)で、「10ドルは安いほうではないのか」という書き込みに、「That is a promotional price. The regular price is double that.」(それは販促価格だ。通常価格はその倍)と返信が付いた。

12月1日、GPT-6 Astraより22%高くなる

この心配には、数字がある。AIの性能と費用を測るArtificial Analysisは、思考量highのArgonに1つの作業をさせた費用を1.99ドルと出した。この測定を伝えた技術ブログによると、そのときの出力は約6万2000トークン。同じ作業でGPT-6 Astraが使ったのは約2万7000トークン。2倍以上の差だ。

請求書の紙と書類
写真はイメージ Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

では、いまはどちらが安いのか。Argonだ。1作業1.99ドルに対し、Astraは3.26ドル。ところが12月1日に単価が倍になると、Argonは3.98ドル。Astraより約22%高くなる。安い順番が、ひっくり返る。

この作業を1日10回、月に20日で200回。紹介価格なら398ドル、約6万3000円。12月1日からは796ドル、約12万6000円。設定も使い方も変えないまま、毎月の請求が約6万3000円膨らむ。表の上では10ドルが20ドルになるだけだが、同じ使い方を1年続けると、請求の差は約76万円になる。

二択の設問:安いうちに始める?定価で決める?安いうちに始める?定価で決める?この話、あなたはどっち? →
出典

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