10/13 14:12 更新

今年は暖冬だから
電気代は安いよね

――11月の検針票が届く前に

写真はイメージ Photo by Jonas Gerlach on Unsplash

10/10 20:05 / 発信国:日本

過去最強エルニーニョで暖冬予想 でも電気の値引きは11月に消える

気象庁は10月9日、エルニーニョ監視速報を出した。9月のエルニーニョ監視海域の海面水温は、基準値を4.0度上回った。1949年以降で一番高かった1997年12月の+3.6度より高く、年間を通して過去最大になった。この強さは冬まで続く見込みで、気象庁はその確率を100%としている。

海は記録を出したが、空はまだ

同じ10月9日、中国の国家気候センターも、7〜9月の3か月平均が2.54度になり「超強エルニーニョ」の基準を超えたと発表した。ウェザーニュースは、ピークとみられる11〜12月に、月別で+5.0度に届く見通しもあると伝えている。

では、日本の天気はもう変わったのか。気象庁の速報は、9月の日本の天候について「エルニーニョ現象時の特徴は明瞭に見られなかった」と書いている。記録が出たのは海の中で、空は普段と変わらなかった。

この冬の予想は暖冬だ。東日本・西日本と沖縄・奄美で気温が高く、北日本は平年並みか高い。日本海側の雪は少ない見込みだ。気象庁の経田正幸所長は「これまでのエルニーニョ現象を見ますと日本の冬は暖冬傾向になりやすい」と話した。ただ、寒気は1〜2週間ほどの周期で入ってくる。大雪が起きないとは言えない。

値引きは、11月の検針票から消える

暖冬なら暖房代は減るはずだ、と思う。ところが、この冬の光熱費を先に動かしたのは天気ではなかった。

国の電気・ガス料金支援は、7〜9月使用分の3か月で終わる。11月に届く検針票、つまり10月使用分から、値引きはなくなる。最後の月の値引きは、電気が1kWhあたり3.5円、都市ガスが1立方メートルあたり14円だった。電気の比較サイト、セレクトラの試算では、一人暮らしで月840円ほど、4人以上の世帯で月2,450円ほどの負担増になる。セレクトラは、暖房で使う量が伸びる11月と12月の使用分に、値引きのない単価が掛かると書いている。

袋に入ったカカオ豆
写真はイメージ Photo by Kristiana Pinne on Unsplash

さらに11月1日から、託送料金が上がる。東京電力パワーグリッドの低圧の平均単価は1kWhあたり8.58円から9.65円になる。東京電力エナジーパートナーの平均的なモデル(月260kWh)では、請求が月254円上がる。

食料は、夏のうちに値上がりした

食料のほうは、もっと早い。日本経済新聞は7月3日、ロンドン市場のカカオ豆の先物が1トン3,746ポンドをつけ、3月の年初来安値から86%高くなったと伝えた。「スーパーエルニーニョ」が来るという予想が強まり、主産地のコートジボワールなど西アフリカの不作が心配されたためだ。

精製する前の砂糖、粗糖も上がった。8月12日のニューヨーク先物は1ポンド17.11セントで、1年2か月ぶりの高値。ブラジルとインドで供給が減るという心配が理由だった。

まだ不作になったわけではない。予想の段階で、値段のほうが先に動いていた。

ネットの評判

Yahoo!ニュースのコメント欄(37件)では、暖冬を喜ぶ声より心配のほうが多い。雪が降らないと困るという書き込みが並ぶ。スキー場周辺の宿や飲食店の売り上げ、山の雪が減って雪解け水が足りず来年の米が不作になること、海水温が下がるのが遅れて来年の夏がさらに暑くなること。長期の予報は当たるのかと疑う人もいる。

天気がどうなるかは、まだ分からない。はっきり決まっているのは、11月に届く検針票から1kWhあたり3.5円の値引きが消えることだ。

出典

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