10/14 00:09 更新

世界ランク52位からの金メダル

アジア大会・柔道女子78キロ級

写真はイメージ Photo by EDGARD BORTOLETTO on Unsplash

10/14 00:03 / 発信国:日本

決勝まで全試合一本勝ちの杉村美寿希。最後は?

2026年10月2日、愛知国際アリーナ。アジア大会の柔道女子78キロ級で、杉村美寿希(22、パーク24)が金メダルを取った。世界ランクは52位。決勝までの試合は、すべて一本勝ちだった。日本勢がこの階級で金を取るのは、2大会ぶりだ。

投げて、投げて勝ち上がる。ここまでは完全に超サイヤ人だった。

ところが決勝だけは、技のポイントが一つも出なかった。相手は韓国のキム・ミンジュ(23)。世界ランクは22位で、杉村より上だ。

試合は開始39秒で、両者に指導が出た。本戦3分40秒、キムに偽装攻撃で2つ目の指導。4分で本戦が終わり、試合はゴールデンスコアの延長に入った。時間は無制限。技のポイントを取るか、相手の反則を引き出すかで決まる。

延長1分12秒、今度は杉村に2つ目の指導が出た。これで2つと2つ。次に指導をもらった方が、反則負けで終わる。

そして、キムに3つ目が出た。理由は、また偽装攻撃。キムの反則負けで、杉村の金が決まった。

投げる気のない攻撃

なぜ、キムは偽装攻撃を2回も取られたのか。延長の杉村は、足技で相手を揺さぶり続けた。THE DIGESTは、延長でキムに疲れが見えはじめ、畳に両膝をつく場面が何度もあったと伝えている。投げる気がないという判定は、裏を返せば、本気で投げに行ける状態ではなかったということでもある。

粘って勝った試合は、決勝だけではない。準決勝ではイラン選手に技ありを取られ、追い込まれたところから逆転の一本勝ち。優勝が決まると、杉村は涙を流した。時事通信に、こう話している。「最後、粘って必ず優勝につなげると強く思っていた。粘り抜いた形」

韓国側の受け止めは違う。韓国のスターニュース英語版は、見出しで残念な判定だと書き、審判の判断に疑問を示した。両者とも指導2つという試合で、最後の1つが金と銀を分けている。審判がなぜそう見たのか、その説明は報道では見つからなかった。もやもやの残る終わり方であることは、確かだ。

金メダルを決めたのは、技ではなく、「明らかに相手を投げる意思のない攻撃」という判定だった。

出典

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