10/6 22:19 更新

おかゆに、
米は使わない

――ある世界選手権の、伝統部門の規則

写真はイメージ Photo by Susan Wilkinson on Unsplash

10/6 12:19 / 発信国:英国

スコットランドの「おかゆ」世界一、優勝者は水を持参

「世界おかゆ選手権」と聞いて、土鍋と梅干しを思い浮かべた人は、たぶん外れている。10月3日、スコットランド北部の村カーブリッジで33回目の大会が開かれ、14か国から来た30人のうち、オランダのジーナ・サールベルグ(28)が優勝した。

英語のporridgeは、オーツ麦を煮た粥を指す。大会は1994年に始まり、地元の有志が毎年開く。会場の様子は、2023年の大会を追った記録映画の予告編で見られる。

伝統部門に、米は使えない

部門は2つある。「伝統」部門に使えるのは、未加工のオートミール、水、塩の3つだけだ。米も砂糖も牛乳も入らない。ロールドオーツのような別の形のオーツを使えば失格になる。「創作」部門は、オートミールを主役にほかの材料を足せるが、作り方は6週間前に提出して承認を得る。今年はポリッジ・カノーロを作ったシドニーのロブ・リード(36)が選ばれた。

米の粥を盛った器とさじ
写真はイメージ Photo by Mona Bernhardsen on Unsplash

持ち時間は30分で、その間に2品を仕上げる。1リットル以上を作って、審査用に3つに分ける。見られるのは、味の塩加減、だまがなく火の通った食感、色、そして調理中の衛生。IH調理器や器、洗い場は主催者が出すが、鍋とかき混ぜる棒(スパートル)は各自が持ち込む。決勝に残れば、20分でもう一度、伝統の粥を炊く。

ここまで読むと、勝負はオーツ麦の質で決まりそうに思える。

持ち込んだのは、水

規則はもう一つある。調理に使う水も各自の持参で、調理台に水道は引かれていない。

金のスパートルを手にしたサールベルグが鍋に入れたのは3つ。オランダのデ・ハルム社の有機ピンヘッドオーツ、母国から運んできた水、そして塩である。7月のオランダ選手権を制したときと同じ作り方だという。塩を入れるようになったのはこの競技のためで、香りの出方が変わることにすぐ気づいたと話している。ただ、なぜオランダの水でなければならなかったのかは、報じられた範囲では説明されていない。

米の粥も、決め手は水だ。水が米の5倍なら全粥、10倍なら五分粥。名前が水の量そのものである。塩はふたつまみほどを、火を止めてから入れる。

出典

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