10/10 22:05 更新

エクセルの代わりを、
2日で出したって?

――GitHubに残った、46時間の記録

写真はイメージ Photo by Gorilla ROI Data Connector on Unsplash

10/10 15:24 / 発信国:米国

Adobeの次はOffice――作り直し3本、更新履歴に残る速さ

Excel、Word、PowerPointの代わりになるソフトが、3本まとめて公開された。表計算の「GridCraft」、文書の「WordCraft」、スライドの「DeckCraft」。GitHubの「storytold」名義で配られ、Windows、macOS、Linuxで動く。WebAssemblyを使えばブラウザーでも動く。日本では10月9日に情報サイト「コリス」が紹介し、はてなブックマークに239人が登録した(10月10日時点)。

3本とも、Microsoftのコードは使っていない。動きだけをまねて、中身を全部新しく書くクリーンルームという作り方だ。言語はRust。

同じ名義で、9月30日からAdobeのソフト7本が作り直されてきた。Photoshop相当の「PhotoCraft」などだ。そして10月7日、GitHubにOffice3本の置き場所ができた。1週間で、相手がAdobeからMicrosoftへ移った。

なぜそんなに速いのか。更新の記録に、日時がそのまま残っている。

10月6日11時09分から、46時間で配布版へ

GitHubでは、プログラムを直すたびに、日時と中身が1件ずつ残る。GridCraftの記録は、日本時間の10月6日11時09分、「initial commit」(最初の1件)から始まっていた。

68分後の12時18分。次の1件の説明に、計算エンジン、XLSXの読み書き、関数478個とある。13時00分には、Excel風の画面とデスクトップ版が入った。

最初の配布版(v0.1.0)が出たのは、10月8日9時47分。最初の1件から、およそ46時間後だった。

記録の数そのものは、26件しかない。1件に、工程がいくつもまとめて入っているからだ。

画面に表示されたプログラムのコード
写真はイメージ Photo by Chris Ried on Unsplash

12分で8回、同じ日の夜に

DeckCraftの記録のほうが分かりやすい。10月9日の夜、23時28分35秒から23時40分13秒までの11分38秒で、8件の更新が入った。うち4件は14秒の間だ。

机の上に置かれた時計
写真はイメージ Photo by Ocean Ng on Unsplash

はてなブックマークには「作者のリポジトリ群を見ると分単位で更新が入ってて、生成AIの威力を目の当たりにしている。」(原文ママ)という声があった。記録を開くと、本当にそうだった。

速さの元は、本人たちも書いている。GridCraftの開発計画書は、作業量を人の時間ではなく、Claude Opus 5.5というAIが働く時間で数えている。

ネットの評判

多かったのは、長くやってきたオープンソースのソフトはどうなるのか、という話だ。あるユーザーは「LibreOfficeどーすんだ。「顧客が本当に求めていたもの」は多分こっちなんだよな。」(原文ママ)と書いた。一方で、LibreOfficeをRustで書き直すほうに力を使うべきだ、という声もある。

それで、いま使えるのか

コリスの記事は「現在RC版なので、大切なファイルで操作することはお勧めしません」(原文ママ)と書いている。GridCraft自身の説明は、もっと手前だ。READMEはpre-alphaと書き、開発計画書はアルファ版まで8割としている。日本語の表示もできない。ArtCraftの公式サイトのアプリ一覧にも、この3本は載っていない。

では、いつ使えるようになるのか。残りの作業量は、数字で出ている。アルファ版まで約35時間。Excelと完全に同じになるまで、さらに約180時間。人が週40時間働けば、1か月以上かかる量だ。本人たちは、エージェントを3〜4本並べて1週間から1週間半と見ている。

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出典

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