10/10 22:05 更新

開発終了まで1年、サービス停止は半年

Denoの発表(2026年10月9日)

写真はイメージ Photo by Bailey Alexander on Unsplash

10/10 15:25 / 発信国:米国

Denoは1年で開発終了 ライバルの新しい部品に『うれしかった』と書いた会社へ

2026年10月9日、プログラムを動かす土台「Deno」の開発会社「Deno Land」が、競合のCloudflareに加わると発表した。移るのは、チーム全員だ。ランタイムとしてのDenoは、1年後に開発を終える。

長く使ってきた工具のメーカーが、よそに引き取られ、「この型は1年で生産終了」と言ってきた——そんな場面だ。違うのは、移る先が決まっていること。ホスティングサービス「Deno Deploy」の有料客は、Cloudflare Workersへの移行を手伝ってもらえる。

なぜ畳むのか。自分たちだけのランタイムとホスティングを別に持ち続けるのではなく、共通の土台に開発を寄せる。作者のライアン・ダール氏は、ブログでそう説明した。

日程は細かい。Denoランタイムは、あと1年、月1回のバグ直しと安全性の更新を受け、そのあと開発が終わる。ただしオープンソースのままだ。Deno Deployは6か月後に停止。部品の置き場JSRは残り、土台がCloudflareへ移る。

ライバルの部品に「うれしかった」

おかしいのは、ここからだ。8月、Denoチームは「celld」を公開した。CloudflareのWorkersなどを、自分のサーバーで動かすための実装である。よその看板商品を、手元で動かす道具だ。Cloudflareからすれば、身構えてよい場面だろう。

画面にプログラムのコードを表示したノートパソコン
写真はイメージ Photo by Mohammad Rahmani on Unsplash

ところが、Cloudflareのケントン・バーダ氏は、自社ブログにこう書いた。驚く人もいるだろうが、celldを見て「we were delighted」(原文ママ)——うれしかった、と。

なぜ喜べるのか。celldは、Cloudflareの仕組みとそのまま互換で、しかも自前で動かすことに的を絞っていた。これは前から自分たちで作りたかったものだ、とバーダ氏は書く。「Deno Land was building it for us!」(原文ママ)。うちのために作ってくれていた、と。

その2か月後、celldを作った人たちは全員Cloudflareの一員になった。しかも、celldとworkerdをくっつけ、自前でWorkersを動かせるようにする作業を率いるのは、ダール氏とバート・ベルダー氏。作った本人たちだ。

金額は、どちらのブログにも書かれていない。題名はどちらも「Deno is joining Cloudflare」で、買ったとは書いていない。一方、Hacker Newsに立った投稿の題名は「Cloudflare acquires Deno」。買収、と書かれている。

ダール氏は、Node.jsを作った人でもある。サーバーでJavaScriptを動かす道を開き、次にDenoを作った。そのDenoの終わりを、自分のブログで書いた。生産は終わる。設計図は置いていく。1年後からは、Denoを使い続けたい人が、自分で直すことになる。

出典

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