10/13 22:50 更新

嘘をつくために、12分の会議をまるごと作った

偽の会議の音声サイト「Fleeting」

写真はイメージ Photo by Vitaly Gariev on Unsplash

10/10 15:22 / 発信国:米国

12分の架空会議を作り込んだ「会議中です」サイト、職場で遮断の報告

「いま会議中です」と言うだけなら、口で言えば済む。なのに、そのために12分の会議をまるごと作った人がいる。

サイトの名前は「Fleeting」。2026年10月9日にHacker Newsへ投稿され、10月10日の時点で786点が付き、コメントは243件になった。投稿の題名は「Sorry, I’m in a meeting」だ。

会議を選んで再生を押すと、職場の会話らしい音声が流れ続ける。ここから本気度の話になる。音声は1本が約12分。再生のたびに始まる場所が変わるので、同じ出だしを二度続けて聞くことはない。選べるのは会議の名前、なまり、長さ、繰り返し。会議から抜けるときの言い方として「I have to drop」(もう抜けないと)まで置いてある。

カレンダー連携もある。Googleカレンダー、Outlook、.icsファイルの形で「偽の会議」の予定を作れる。同僚には「予定あり」としか見えないようにする項目(Mark as private)まである。

なぜそこまでやるのか。サイトは自らを「workplace self-defence」(職場での自己防衛)と説明する。時間を奪う人から身を守る、という意味だ。作ったのはジョン・キャロル氏。音声はすべて合成で、顔はAI生成か素材映像、名前も作者本人を除いて架空だという。

ただの冗談でもない。コメント欄には、管理職だった人の書き込みがあった。集中する時間がないと部下に言われ、毎週金曜の午前8時から11時まで「チーム会議」を作ったという。

ツッコミは、思わぬ方向から来た

ここまで作れば褒められる。ところが技術者たちの指摘は、なまりに集中した。「The American accent sounds British to this American」(このアメリカ人には、アメリカなまりがイギリスに聞こえる)。なまりを混ぜる選択肢も結局イギリスらしい、という声も上がった。作者本人も現れて書いている。「There’s American accents !」(アメリカなまりはあります)。初日なんだから楽しもう、広がったら設定を増やす、と続けた。

ヘッドホンを着けてパソコンに向かう人
写真はイメージ Photo by Christina @ wocintechchat.com M on Unsplash

そして、この報告だ。「Brilliant, this website is blocked at my work」(すばらしい、このサイトは職場で遮断されている)。別の人は、会社のパソコンがWindows自体で遮断したと書いた。どちらにも、新しいドメインだからだという返信が付いた。登録したばかりで一覧に載っていない。それ自体が、遮断の理由になる。

職場での自己防衛をうたうサイトは、その職場のネットワークに入る手前で止められた。

出典

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