10/13 23:45 更新

世界最大の滝、
水量多いので入れません

――アルゼンチンの国立公園が、観光客に

写真はイメージ Photo by Jaime Dantas on Unsplash

10/13 22:42 / 発信国:アルゼンチン

水が多すぎてイグアスの滝が閉鎖 一番人気の遊歩道は壊される前に外していた

アルゼンチンのイグアス国立公園が10月12日、観光客の入園を止めた。イグアス川の流量が毎秒12,000立方メートルを超えたからだ。2リットル入りのペットボトル600万本が、1秒で落ちていく量である。地元のカナル26によると、ふだんの約9倍。翌13日には、滝を上から見る遊歩道と下から見る遊歩道が再開した。ただ、一番名の知れた「悪魔の喉笛」へ続く遊歩道は、8月から外されたままだ。

水が増えたのは、上流で雨が続いたからだ。イグアス川の上流域に、3日足らずで約300ミリ降ったという。土曜の朝は毎秒4,000立方メートルを下回っていた。それが日曜の午後に約11,500立方メートルまで増え、月曜の未明に12,000を超えた。水は土砂を巻き込んで、赤茶色に濁っていた。背景にはエルニーニョがある。

水が多すぎると、人が近づけない

滝は水が多いほうが見ごたえがある、と思うところだ。ただ、見るには人が近くに立てないといけない。

当局が危ないとみている線は、毎秒11,000立方メートル。インフォバエによると、これを超えると遊歩道やほかの施設の危険が増す。だから人を入れない。水が少なすぎると迫力がなく、多すぎると近づけない。見られるのは、その間の日だけだ。

川の水位も上がった。プエルト・イグアスでは日曜から月曜で2メートル以上上がり、24.30メートルに達した。警戒の線は25メートル、住民が避難する線は28メートルである。

壊される前に、自分たちで外した

275ある滝のうち、落ち口を真上からのぞけるのが「悪魔の喉笛」だ。イグアスで一番大きく、名の知れた滝である。ここは8月3日から閉まっている。

川にかかる金属の遊歩道
写真はイメージ Photo by Niklas Weiss on Unsplash

公園の運営を任された会社イグアス・アルヘンティーナが、金属の床と手すりを順に外し、奥の安全な場所へ運んで保管した。作業の見込みは約40日。壊れてから直すのではなく、壊される前に外したのだ。この撤去は、アルゼンチンのケパサ・サルタが動画で伝えている。

なぜそこまでするのか。3年前のことがある。2023年10月の増水で、遊歩道79区画が流された。元に戻るまで9か月かかった。

戻す日は決まっていない。川が落ち着いて、安全が確かめられてからの作業になる。

広まった映像は、2年前のブラジル側だった

XとTikTokでは、増水した遊歩道を観光客が歩く映像が広まった。合わせて500万回以上見られ、中南米の報道機関も、いまの滝として次々と伝えた。ところがAFPが9月23日に調べると、もとは2024年12月23日にXへ投稿された映像だった。写っているのもブラジル側である。運営会社の広報責任者マリア・エスピンドラも9月22日、アルゼンチン側ではないと話した。

同じことは前にもあった。2014年6月の映像が、水がたくさんたまって閉鎖されたという説明付きで回り、Xだけで30万回以上見られた。事実確認団体チェケアドが2025年6月に誤りと判定し、ミシオネス州の観光大臣ホセ・マリア・アルーアも、完全に誤りだと否定した。

旅行業界向けのサイト・ラデビは、閉まるのは悪魔の喉笛だけで、公園のほかの場所は開いていると代理店に念を押した。公園がまるごと閉まっていると思われるのを心配したからだ。

いま行っても、滝は見える。ブラジル側の遊歩道からは悪魔の喉笛を見渡せる。こちらも9月11日に一度閉まったが、点検のあと4日で再開した。アルゼンチン側で真上からのぞく遊歩道は、水が引いてから組み立てるため、早くても60日先になる。

出典

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