減税では
家計が楽になる実感がない
――立憲民主党の政調会長が、記者会見で
写真はイメージ Photo by Amigo Mobility on Unsplash
立憲民主が食料品0%を取り下げ、政府の1%減税にも反対した理由
立憲民主党が2026年10月7日、物価高への対策をまとめた。中心に置いたのは、現金の給付だ。2025年の参院選で掲げた、食料品の消費税を0%にするという公約は、事実上取り下げた形になる。会見した徳永エリ政調会長は「減税では家計が楽になる実感がない」と話した。
その0%案は、もともと給付付き税額控除という制度ができるまでの間を埋めるものだった。期限も付いていて、原則1年、長くても2年。今回はその「つなぎ」を飛ばし、本体の給付を先に出した形だ。
なぜ変えたのか。熊谷裕人税制調査会長は「時間のかかる消費減税より給付の方が即効性があるのではないのか」と話した。徳永政調会長は、円安や原油高による物価高が高市政権の下で進み、経済の状況が大きく変わったと説明した。
給付を3段階で、2029年まで
党が示した段取りは、3つに分かれている。
まず2026年度内に、住民税非課税世帯と、その世帯の子どもなどに現金を配る。お金は予備費で足りる見通しだという。
次が2027年4月。給付付き税額控除の簡易版・暫定版を始める。収入の少ない人から中間層までが対象だ。受け取る額は、収入が少ない人ほど多い。収入が増えるにつれて、額は少しずつ下がっていく。2029年4月には、本格的な制度へ移す。
では、いくらもらえるのか。ここが、まだ空いている。給付額も対象の範囲も「引き続き検討する」とされ、数字は一つも出ていない。2027年度から先のお金は、所得税や法人税、資産への課税を見直して出すという。赤字国債には頼らない、という説明だ。
反対したのは、税率の話ではなかった
ややこしいのは、ここだ。立憲民主党は、政府が進める減税にも反対している。
政府は飲食料品の消費税率を、2027年4月から2年間、1%に下げることにしている。今の食料品の税率は8%。1%になれば、税抜1万円分の買い物で700円ほど安くなる。減税そのものは、0%を掲げていた党の方向と重なるように見える。
立憲民主党が問題にしたのは、減税と一緒に作られる就業者負担軽減支援金だ。熊谷税制調査会長は、この支援金には届かない人がいると指摘した。働いていても収入の少ない人、年金で暮らす人、病気や障がいで働けない人だ。減税が終われば、その人たちに残るのは負担増だけだとも言った。
徳永政調会長は、食料品の税率を下げること自体は「反対するものではない」とも話している。つまり、反対の理由に挙げたのは税率の数字ではなく、給付の対象からだれが外れるか、だった。毎日新聞によると、法案は立憲民主党だけでは出さず、共同提出をめざしてほかの野党と協議を進めるという。
ネットの評判
Yahoo!ニュースに配信された毎日新聞の記事には、144件のコメントが付いた。目立つのは、約束の扱いを問う声だ。「これは『転換』ではなく、『公約反故』である」「明確な公約違反です」といった書き込みに、共感が集まっている。
政策の中身でも、意見は割れている。「財源がと言いながら減税より手間賃がかかる給付に変えると言う」と、手間のかかり方を気にする声がある。「給付では貯蓄に回る」と書いて、減税の方がよいとする人もいる。有権者への説明責任を果たすべきだ、という書き込みもあった。
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