10/10 22:05 更新

生卵が真ん中に留まらない

持ち帰った牛丼の上で

10/10 12:52 / 発信国:日本

牛丼の生卵は真ん中に留まらない のせる派と混ぜる派の言い分

持ち帰った牛丼のフタを開ける。一緒に買った生卵を割って、ごはんの真ん中に落とす。ところが卵黄は中央に留まらない。つるんと端へ滑っていく。この一瞬の話だ。

そもそも、なぜ自分で割るところから始まるのか。吉野家の公式メニューの「玉子」のページは、テイクアウト可と表示している。持ち帰りは108円(税込116円)。注記には「※玉子は割らずにご提供いたします。」とある。殻のまま渡される。割ってのせるのは客の仕事だ。

では、なぜ真ん中に留まらないのか。キユーピーの「知って得する卵の豆知識」によれば、卵の中では、卵白にあるカラザが「卵黄を中央に固定する働きをします」。卵が回転しても卵黄が真ん中にいるのは、これのおかげらしい。同じページは「鮮度の良い卵は卵黄がこんもり盛り上がり、指でつまめます」とも書いている。

丼の上には、そのカラザがない。真ん中に留めておく仕掛けが、どこにもない。

一方、レシピの完成形は真ん中前提だ。クラシル「やっぱり美味しい!たまご牛丼」の手順は「卵黄をのせて万能ねぎをかけて完成です。」で終わる。のせる、である。

真ん中に置くか、混ぜてしまうか

ここで票が割れる。

ごはんの上の卵黄を箸で崩そうとしている手元
写真はイメージ Photo by Nicholas Ng on Unsplash

真ん中にのせる派の作法は、20年前から記録されている。2006年6月24日のYahoo!知恵袋、質問は「牛丼に生卵かけて食べるのって普通ですよね?」。その回答に「丼の真ん中をちょいと掘り下げてそこに生卵を入れます。」とある。窪みを作ってから落とす。これなら滑らない。

混ぜる・かける派には、強い後ろ盾がいる。吉野家ホールディングス社長の河村泰貴氏が挙げた食べ方は、黄身と白身を分け、黄身を牛丼の具にかけてよくなじませるものだ(ガジェット通信、2022年3月18日)。残った白身は味噌汁に入れる。この流儀に、卵黄を真ん中に据える工程はない。

牛丼ではなく卵かけごはんの調査だが、デイリーポータルZがTwitterで6,271票を取っている(2017年12月8日)。内訳は、すごく混ぜる派2,947人、そんなに混ぜない派2,383人、どちらでもない人など941人だった。この941人を除いて、55%対45%。ほぼ二分である。Jタウンネットの1,110票では「黄身だけ使う」28.5%、「白身も使う(全卵)」71.5%だった(2021年6月11日公開)。

答えらしきものは、20年前にもう出ていた。同じ質問に、こう答えた人がいる。「私はかけません。味が薄くなるからです。でも、ほとんどの牛丼チェーンで生卵がメニューに存在すると言うことは、どちらも普通なのだと思います。」

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出典

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