10/9 17:49 更新

ガードレールを本棚に。すぐ図解が飛んできた

建築家のX投稿と、標識会社の図解

写真はイメージ Photo by PJH on Unsplash

10/8 11:12 / 発信国:日本

「ベンチや机、本棚や緑になる」建築家のガードレール構想に賛否 標識会社は図解で、曲がって衝撃を和らげる設備だと説明

2026年10月5日の昼、「おおさき@建築家」(@osaki_colohu)というアカウントがXに構想図を出した。ガードレールを、車の衝突を防ぐためだけでなく、人の居場所としても使う案だ。これに、事故のときに危ないという批判が集まり、投稿にはコミュニティノートが付いた。

本人はこう書いていた。「ベンチや机、本棚や緑になる『トマリバ(止まる場)』をいくつも考えてた計画やったんやけど、コロナで消えてしまった」。

翌6日の1時45分、標識や保安用品を手がける株式会社石井マーク(@ishiimark_sign)が、柵の種類を図解で出した。同じ6日には、やりとりをまとめたページが2本できている。posfieが12時49分、Togetterが17時29分だ。

曲がるのは、壊れたからではない

なぜ標識の会社が出てくるのか。石井マークはまず、柵を2つに分けた。車道や歩道、その境目に置く防護柵には、車を受け止めるためのものと、人(歩道を走る自転車も入る)のためのものがある。

そのうえで、車両用防護柵はガードレール、ガードパイプ、ガードケーブル、ボックスビームの4種だとした。この4つはどれも、ぶつかられたときに部材が曲がることを前提に作られている。たわみ性防護柵という。

石井マークは、こう書いている。「変形することで乗員などへの衝撃を緩和します」。乗員とは、車に乗っている人のことだ。柵が曲がるのは、壊れたからではない。

「例はいくらでもある」

反対の声だけではない。10月5日、「楠木 堅曹(ものづくり系)」(@Jcjtzg8nJY84616)というアカウントが、写真を添えて書いた。「コミュニティノートが付いてるけど ガードレールと兼用してるベンチの例なんかいくらでもあるから! 安全性を担保しながら街なかを楽しくしたい思いはあるからそういった考えは消しちゃダメだと思うよ」。

ここが、ややこしい。まとめ記事(you1news、10月6日19時50分)は、返信で出た指摘を伝えている。楠木氏の写真のうち1枚は歩行者・自転車用の柵で、車両用のガードレールとは違う。もう1枚は、東京都から撤去を求められた作品だという。ただ、この撤去の話は、東京都の発表では確かめられなかった。

では、座れる柵は作れないのか。おおさき氏の投稿に付いたコミュニティノートは、ガードレールは車が道の外へ逸脱するのを防ぐ車両用防護柵で、人が座るための設備ではないと指摘した。ノートには、人が滞留する場所として整えるなら、十分な離隔と適切な防護施設が必要だ、とも書かれていたという(you1news)。

ネットの評判

Xと、やりとりをまとめた2本のページでは、安全を心配する声が目立った。「ガードレールの役割を考えると怖すぎるので絶対やめてほしい」「ぶつかるのが前提で設計されている構造物の近くを、人の居場所にするのは本末転倒というか」。一方で、「腰掛けられるガードレールは普通にあるよ。」と、実例の写真を挙げる投稿もあった。

10月7日の時点で、おおさき氏が安全面の指摘に答えた投稿は確かめられなかった。投稿の削除や謝罪も見つからない。国の基準に、柵のそばを人の居場所として使うときの離し方の定めがあるかは、国土交通省の通達のページが開けず、確かめられなかった。道路を管理する役所や、清掃や補修をする人の話も、まだ出ていない。

ガードレールがたわむのは、座る人のためではなく、ぶつかった車の中の人を守るためだ。

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出典

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