10/9 17:49 更新

集まりは毎月第1木曜、名は『一木会』

ビール大手4社の強制調査

10/7 17:47 / 発信国:日本

ビール4社を強制調査 そろえた疑いの値上げ幅は、1本で数円

公正取引委員会は2026年10月7日、アサヒビール、キリンビール、サントリー、サッポロビールの4社を強制調査した。ビールと発泡酒、第三のビールを卸業者に売るときの出荷価格を、数年にわたって調整していた疑いだ。独占禁止法違反の疑いで、検察への刑事告発も視野に調べが続く。毎日新聞によると、価格カルテルの疑いでビール大手各社を強制調査するのは初めてだという。

で、1本あたりいくら動いていたことになるのか。ここが、思っていたのと違う。毎日新聞は関係者の話として、「ビールでは、小売価格が数円~数十円の値上げ幅になるよう調整を繰り返した」疑いがあると伝えている。数円。レジで気づかない額だ。

町の酒屋4軒が月に一度集まり、「来月から10円上げよう」と決めていたとする。客は5軒目の店に行けばいい。ビールには、その5軒目がない。時事通信は、4社が国内市場をほぼ独占していると書いている。市場の大きさは、ビールで1兆円、発泡酒で4000億円とされる。1本で数円でも、掛ける本数が全国分になる。

なぜ、そこまでするのか。公取委の岩成博夫事務総長は「価格設定はそれぞれの事業者が独立して行う必要がある」と話した。時事通信によると、公取委は、市場をほぼ押さえた4社が暮らしに直結する商品の値段をそろって動かしていたのなら悪質だ、とみている。ただし、あくまで「だとすれば」の話だ。カルテルがあったと決まったわけではない。

だれもいない会議室の長机
写真はイメージ Photo by Danielle Cerullo on Unsplash

会の名は、カレンダーどおり

では、その集まりは何なのか。時事通信によると、4社の営業課長らは業界団体の活動の一環で、「一木会」と称する会合を定期的に開いていた。TBS NEWS DIGの伝え方は少し違う。「一木会」は業界団体「ビール酒造組合」が毎月第1木曜に開いていた会合だという。営業課長らはそれにあわせて非公式に集まり、値上げ幅の目標を決めていたとみられる、という。

一木会。毎月第1木曜に開く会、ということだろう。暗号でも隠語でもない。カレンダーの日付を、そのまま名前にしただけだ。

価格カルテルの摘発は、2026年に入って続いている。公取委は4月17日、給油カードで売る軽油の値段を話し合って決めたとして、5社を検事総長に告発した。6月に公表した令和7年度のまとめでは、延べ36の事業者に計95億5373万円の課徴金納付命令を出している。1事業者あたりの平均は2億6538万円。排除措置命令11件のうち、7件が価格カルテルだった。

4社はいずれも「公取委の調査に全面的に協力していく」とコメントを出した。調べは始まったばかりだ。

数円の値上げ幅をそろえた疑いは、業界団体が毎月第1木曜に開く「一木会」という会合の周りで持ち上がった。

出典

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