AIに奪われるのは、エンジニアではない
ある個人ブログの主張
写真はイメージ Photo by Jonathan Wells on Unsplash
AIに仕事を奪われるのはPM(プロジェクトマネージャー)の方かもしれない
2026年10月3日、個人ブログ「portal shit!」に「AI に仕事を奪われるのはエンジニアではなくプロダクトマネージャーの方だった」という記事が載った。書いたのはmorygonzalez氏。生成AIで実装の時間と費用が減った結果、先に持ち場を失うのはエンジニアではなく、作るものを決めて形にするプロダクトマネージャー(PM)の方だ、という主張である。はてなブックマークは10月5日時点で327users。
なぜ逆になるのか。実装に時間と金がかかった時代には、いきなり完成品を作らず、紙芝居や簡単な試作で仮説を先に確かめるやり方が勧められた。いまは機能が数時間でできる。だから「Build にかかる時間とコストを節約するために事前の仮説検証に多くの労力を割く合理性が薄れた」と記事は書く。そして、こう続く。「生成 AI という機関銃の登場により、狙いを定めて撃つ必要がなくなり、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるの精神で、むやみやたらにバンバン撃ちまくる方が効率的になってしまった」
ところが、同じ記事に「残した理由」の節がある
記事の終盤には「専任のプロダクトマネージャーを残した理由」という見出しが立っている。筆者の勤務先ではPdMを全員エンジニアに戻す案も出たが、議論の末に、プロダクトマネジメントを職能として残すことにしたという。PM抜きで大きめのプロジェクトを進めたところ、何を検証したいのかがはっきりせず、「軽い」はずの規模が膨らみ、仕様の共通認識づくりにも苦労した。ビジネス側と開発チームの双方に、ここに未検証の仮説があると腹落ちさせる担当者が要る。記事はその役割を「センスメーカー」と呼び、AIや兼務のエンジニア・デザイナーには担えないとしている。
ただし記事は、失業の話を取り下げてはいない。結びでは、着想を形にすることに特化したPMはAIとエンジニアやデザイナーに仕事を奪われて失業する、と書く。そのうえで、「戦略性が高い意思決定を担えるプロダクトマネージャーでないと生き残れないだろう」と続く。なくなるのはPMという職種ではなく、作るものを形にする担当としてのPMである。
これは統計ではなく、一つの勤務先での観察と筆者の見立てだ。だからコメント欄は職場ごとに割れた。「ただプログラムを書くだけのエンジニアやただ仕様書くだけのPMの価値がなくなった」と賛同する声の隣に、「エンジニアがプロダクトマネジメントする様になるという状況なのであれば、それはエンジニアとしての仕事領域が奪われているのでは」という指摘が並ぶ。別のコメントは、身の回りで「プロダクトマネージャーが一人で同時に20タスクくらい並行で動かし、結果としてエンジニアが不要になる」ことが起きていると書く。
AIで要らなくなったのはエンジニアだと言う人と、PMだと言う人が、同じ記事のコメント欄に並んでいる。
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