10/6 22:19 更新

100まで生きたら、
足りるのかな

――100歳以上が、10万人を超えた

写真はイメージ Photo by Sasun Bughdaryan on Unsplash

10/2 17:53 / 発信国:日本

100歳以上が初の10万人 年金は終身、女性の健康な期間は11年あまり短い

厚生労働省が9月15日に発表した数字で、100歳以上の人が初めて10万人を超えた。9月1日現在で10万7677人。前年より7914人増え、過去最多の更新は56年続いている。内訳は男性1万3379人、女性9万4298人。割合にすると、女性だけで87.6%になる。

百歳のお祝い状の贈呈が始まった昭和38年、対象は全国で153人だった。千人台に届いたのが昭和56年、1万人台が平成10年、5万人台が平成24年である。今年度に100歳を迎える予定の人は5万4294人で、前年度より1984人多い。今回の発表も、この表彰事業に合わせて出されたものだ。

年金は、死ぬまで出る

この種の数字には「自分が100歳まで生きたら、お金はもつのか」という心配が付いてくる。ただ、公的年金の側は、長生きしたところで止まる作りになっていない。日本年金機構は繰下げ受給の説明の中で、増えた分について「増額は生涯続きます」と書いている。受け取りが始まったあとの年金は、何歳まで生きても出る。額のほうは、令和8年4月分から老齢基礎年金が満額で月7万608円、厚生年金は夫婦2人分の基礎年金を含む標準的な額が月23万7279円。前年度から国民年金は1.9%、厚生年金の報酬比例部分は2.0%引き上げられた。

だとすると、100歳まで生きたときに先に尽きるのは年金ではなく、年金で足りない分を埋めてきた貯蓄の側になる。しかも、何歳まで生きるかが分からないので、いくら貯めれば足りるのかも決まらない。長寿がそのままお金の不安に変わる理由は、受給額の多い少ないより、この決まらなさにあるように見える。

住宅の廊下に取り付けられた手すり
写真はイメージ Photo by Maddy on Unsplash

健康な期間との差

お金とは別に、もう一つ数字がある。厚生労働省がまとめた令和4年の健康寿命は、男性72.57歳、女性75.45歳。同じ年の平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳で、差は男性8.49年、女性11.63年ある。健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を指す。平均して男性で約8年、女性で11年あまりは、暮らしに何らかの制限がかかる期間として残る。厚労省は、この差が2010年から男女とも徐々に縮小傾向にあるとしている。ただし2019年と2022年のあいだに統計的な有意差は認められていない、とも書いている。

100歳以上の9割近くが女性で、その女性の側で健康な期間との差が大きい。二つは別の調査から出た数字だが、並べて読むと、長寿の話はお金の話だけでは閉じないように思える。

ネットの評判

5ちゃんねるのニュース板に立ったスレッドには366件の書き込みが付いた。長寿そのものを祝う流れにはならず、話は制度と数字の信頼性のほうへ寄っていった。目についたのは、死亡届の遅れや住民登録と実際の居所のずれを挙げて10万人という数字自体を疑う意見、1人あたりの年金や医療費を掛け算して現役世代の負担を見積もる意見、それに100歳まで生きることと100歳まで健康でいることは別だと指摘する意見である。医療が行き届いた成果として素直に受け取る書き込みもあった。海外からの見方は別で、CNN日本語版は、日本が長寿である理由として健康的な食生活と医療制度の充実、それに「生きがい」を重んじる文化が専門家に挙げられていると伝え、同時に介護費用の増大と労働力の縮小に触れている。

出典

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