10/6 22:19 更新

うちの県は、
長生きなんです

――本当に、それだけだろうか

10/4 14:29 / 発信国:日本

100歳以上が10万人超 島根と埼玉の3.6倍差は何を映すか

100歳以上の高齢者が、初めて10万人を超えた。厚生労働省が9月15日に発表した。9月1日時点で10万7,677人。前の年より7,914人増え、56年続けて過去最多を更新した。統計を取り始めた1963年は153人だった。

女性は9万4,298人で、全体の87.6%を占める。差し引くと男性は1万3,379人になる。今年度中に100歳になる人は5万4,294人いる。

島根と埼玉で3.6倍

都道府県別に、人口10万人あたりで見ると差が大きい。最も多いのは島根県の186.65人で、14年続けての1位。高知県169.52人、鳥取県152.48人が続く。最も少ないのは埼玉県の51.27人で、愛知県57.79人、大阪府60.06人、東京都62.40人と、大都市のある都府県が下位に並ぶ。島根と埼玉の差は約3.6倍である。

「長生きの県」と読んでよいか

この順位は「長寿の県」として紹介されることが多い。ただ、数字の作り方を考えると、少し立ち止まりたくなる。

10万人あたりの人数は、100歳以上の人数を、その県の人口全体で割ったものだ。分母には若い人も含まれる。若い世代が都市へ出ていった県では、分母が小さくなり、同じ人数でも値は大きく出る。逆に、働く世代が流れ込む都市部では、値は小さく出る。

つまりこの順位は、長生きしやすさだけでなく、若い人がどこへ動いたかも映している可能性がある。上位に山陰と四国の県が、下位に大都市圏が並ぶのは、その見方と矛盾しない。もっとも、これは数字の成り立ちからの推測で、今回の発表資料で確かめたものではない。

祝う数字の、もう半分

10万人という節目は、医療と暮らしの積み重ねの結果であり、祝ってよい。同時に、100歳以上の9割近くが女性であること、地方ほど割合が高いことは、誰が誰を支えるのかという問いをそのまま含んでいる。自分の町の100歳は、いま何人で、誰が見守っているだろうか。

出典

よく読まれている記事

こちらの記事も

← 一覧へ戻る