10/6 22:19 更新

金曜の夜に乗れば、
朝には島に着く

――その大型客船が、10月9日から20日間止まる

写真はイメージ Photo by Yanhao Fang on Unsplash

10/6 14:40 / 発信国:日本

伊豆諸島、船3隻が20日間停止 神津島への夜行は定員200人の貨客船に

東海汽船は10月5日、山﨑潤一社長が10月31日付で辞任すると発表した。乗組員の酒気帯び勤務などの法令違反で、10月2日に国土交通省関東運輸局から船舶の使用停止命令を受けた。止まるのは大型客船「橘丸」と高速ジェット船「セブンアイランド結」「セブンアイランド友」の3隻。10月9日から28日までの20日間である。

会社の責任の取り方は、これで決まった。残るのは、東京を金曜の夜に出る客の話だ。デッキで星を見て寝れば、朝には伊豆諸島――あの夜行便は20日間どうなるのか。

神津島への夜行は、定員200人の貨客船になる

代替運航ダイヤによると、橘丸の代わりに大型客船「さるびあ丸」が三宅島・八丈島の航路へ回る。空いた東京〜大島には、小笠原海運の「おがさわら丸」が入る。父島へ通うあの船だ。普段さるびあ丸が走っていた東京〜大島〜神津島の夜行は、伊豆諸島開発の貨客船「くろしお丸」が担う。

離島の桟橋に着く小さな貨客船
写真はイメージ Photo by Nabil Naidu on Unsplash

さるびあ丸の旅客定員は沿海区域で1,343人。くろしお丸は200人である。ジェット船は3隻のうち2隻が止まり、残る「セブンアイランド大漁」1隻で、東京〜大島〜神津島と熱海〜大島の2航路を回す。

くろしお丸とおがさわら丸、さるびあ丸の大島行・大島発は、受託手荷物を預けられない。おがさわら丸にペットは乗れない。貨物は、乗りものニュースによると通常より1〜3日遅れる可能性がある。代替運航は10月28日までで、その先の予定は東海汽船の告知に書かれていない。

夜行の大型客船が消えたのは、9日からではない。橘丸は9月28日に主プロペラ装置の不具合が見つかり、9月30日の東京夜発便から10月8日の日中便まで客を乗せていなかった。

元日の船内で、30年以上続いていたこと

処分の理由は、時事通信によると、元日に大型客船2隻の船内で船長を含む乗組員が飲酒し、検査をしないまま当直勤務に就いたことと、ジェット船で検査の替え玉受検と虚偽記載があったことである。東京新聞によると、替え玉は4月25日。旅客乗船口を開けたままの航行は2025年11〜12月で、乗客が落水するおそれがあった。

TBSは、元日の飲酒が少なくとも30年以上前から船内の「新年会」で続き、社長も認識していたと伝えた。山﨑社長は10月2日の会見で「慣れによって誇りというものがおごりになり、甘えになってきたのではないかと思っている」と話した。

さるびあ丸の自販機では、免許証を見せれば酒が買える。止まったのは、客の酒ではなく、船を動かす側の酒だった。

関東運輸局は、島民の生活への影響と改善計画の提出を考慮し、事業の停止ではなく5隻のうち3隻の使用停止にとどめた。時事通信によると、この命令は2022年の知床半島沖の観光船沈没事故を受けて導入されたもので、適用は今回が初めてだ。

ネットの評判

Xでは、「運航会社の不祥事のはずなのに、割を食うのは島民だ」という批判が目立つ。物資や物流の乱れを心配する声や、くろしお丸は夜行に向かないのではという疑問もある。産経新聞の取材では、大島の住民が「船は命に直結する」と語り、神津島のダイビングショップ代表は「10月はマリンレジャーの最後の書き入れ時。かなりの打撃になる」と話している。

辞任する山﨑社長は、11月1日付で顧問に就く。新社長には倉﨑嘉典常務が就任する。返すのは、月額報酬の8割の1カ月分である。

出典

よく読まれている記事

こちらの記事も

← 一覧へ戻る