10/6 22:19 更新

黒い帯の下に、数字はそのまま残っていた

PDFの黒塗りは危険

10/6 14:08 / 発信国:アメリカ

「営業秘密」の黒塗り、コピペで読めた Googleの水と電力が判明

米ネブラスカ州に提出されたGoogleのデータセンターの報告書で、営業秘密として黒く塗られていた電力と水の使用量が、読める状態になっていた。黒い帯をカーソルでなぞって選び、別の文書に貼り付ける。それだけで、下に残っていた文字が出てきた。見つけたのは地元テレビ局の10/11 NOW(KOLN)だ。2026年9月30日に報じた。

読めたのは、リンカーン市の施設を運営するAgate LLC(Googleの子会社)の数字だ。ピーク時の電力需要は52.65メガワット。水は1年で13.299メガガロン、約1,300万ガロン。2025年分の税の還付見込みは5,582万2,472ドルと書かれていた。Agate LLCは、電力と水の使用量は州法上の営業秘密に当たるとして、条文を挙げて非開示を求めていた。

黒い四角は、文字を消していない

PDFの黒い四角は、多くの場合、文字を消していない。PDF編集ツールを作るSyncfusionの解説によれば、文字の上に図形を1枚重ねるだけで、元の文字はファイルに残る。残っているから、選択もコピーも検索もできる。本当に消す操作は、図形を置くことではなく、その範囲の文字をファイルから取り除くことだ。

パソコンの画面に開かれたPDF書類
写真はイメージ Photo by Dan Counsell on Unsplash

ほかの施設の数字も出ている。パピリオンの施設を運営するFireball Group LLCの水使用量は年547.88メガガロンで、リンカーンの約41倍。9月30日時点で報告していた6施設を合わせると、水使用量は1年で7億6,500万ガロンになる。

水の量そのものは、同局によれば50メートルプール約20杯分だ。リンカーンの施設の1年分は、リンカーン市が9月29日の1日に使った量の半分に届かない。Hacker Newsには、ネブラスカの農場1つが1年に使う水のほうが多いという書き込みが複数あった。投稿者の比較で、検証値ではない。引っかかるのは量ではなく、隠し方のほうである。

この年次報告は、州法(Neb. Rev. Stat. 70-1506)が義務づけている。毎年9月30日までに州の担当局と州議会の委員会へ出す決まりで、報告項目には年間の電力需要、年間の水使用量、受けている税の優遇が並ぶ。Agate LLCが黒塗りにしたのは、このうちの電力と水である。

数字や黒塗りについて、Googleと州の担当局が説明したという報道は、10月6日の時点で見つけられなかった。10/11 NOWは、報じた9月30日のうちに、黒塗りのない報告書を見せるよう公文書の開示請求を出している。コピーして貼れば読めてしまった数字を、正式な手続きで改めて取りに行った形だ。

出典

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